こんにちは。Kabaoです。新年一発目のブログはおめでたさMAXの妄想記事で行きたいと思います。ポルシェでもっとも手が届きやすいスポーツカーであり、今時貴重なピュアスポーツカーである「718ケイマン」。このクルマを買うのならどのグレードを選ぶべきなのでしょうか。
社会情勢はまだまだちっともめでたくないですが、この記事を読んでポルシェを買って経済を回していきましょう。
718ケイマンの成り立ち
まずは、そもそも718ケイマンとはどのようなクルマなのかというところから。ポルシェのラインナップの中では最もコンパクトかつ、定価的にも最も手の届きやすいモデルです。
リアタイヤ前方にエンジンを配置し後輪を駆動するMRレイアウトを採用しています。もともとはオープンモデルの「ボクスター」と屋根付きモデルの「ケイマン」は基本設計を共有するものの別車種扱いでしたが、現行モデル(982型)から、1950年代後半に登場したポルシェのレーシングカー「718」へのオマージュとして車名がそれぞれ「718ケイマン」、「718ボクスター」に変更になりました。
718ケイマンのグレード構成
718ケイマンにはいくつかのグレードが用意されています。
・ベースモデルとなる、2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載する「718 Cayman」
・排気量を2.5リッターに拡大した高性能モデルの「718 Cayman S」
・「718 Cayman」をベースに、快適装備を厳選しその分走行性能を高める装備を豊富に備えた「718 Cayman T」
・伝統の自然吸気4リッター水平対向エンジン「フラット6」を搭載する「718 Cayman GTS 4.0」
・最強のケイマンかつ究極のロードカーである「718 Cayman GT4」
上記5つのグレードが現在展開されています。
今回は718ボクスターには基本的に言及せず、718ケイマンについて個人的な最適解を考えていきますが、グレード構成は基本的にボクスターでも同一です。「718 Cayman GT4」に相当するモデルのみ、「718 Spyder」という別個のネーミングが与えられています。
グレード選定基準
今回の記事は私が購入するのならどのグレードかということを決定するという趣旨に基づいて執筆しています。そのためやや主観的になってしまうかもしれませんが、まずは私が718ケイマン購入にあたり重視するポイントをお伝えしておきます。
・走りを楽しめること
これはなんと言っても最重要事項です。かのポルシェ謹製のスポーツモデルが楽しくないはずはないので大きな問題にはならないと思いますが、ラインナップの中でもよりドライビングプレジャーが味わえるモデルを選択したいところです。また、走行性能を向上させるオプションは極力装着したいと思っています。
・MT車
この点についても現在のラインナップではどれを選択しても問題ありません。記事執筆時点(2021/01/08)ではポルシェHP上のコンフィギュレーションにおいて、一部のモデルでPDK(AT)のみ選択できますがどのモデルでもMTの受注が可能なことはディーラーにて確認済みです。
・コスパ、リセールバリューは無視できない
ここは皆さんも気になるところではないでしょうか。現在の中古車市場における相場感から、ケイマン自体そこまでリセールバリューの悪い車ではありません。ただし、新車装着時に高額の支出となる諸々のオプションがそのまま買取価格に反映されるということは無いように思います。もちろんオプションが豊富な車両は買取価格は高くなるのでしょうが、例えば100万円分のオプションを装着したクルマと全くオプションを付けないクルマで、買取価格に100万円差がつくということは考えにくいのです。ですので、極力少ないオプション選択で満足できるグレードを選びたいのです。
・現実的に手が届く(可能性のある)モデル
当たり前の話ですが、自分の支払いキャパシティを超えるクルマは購入できません。個人的にはベースモデルを購入するとしても財政を圧迫することは間違いないので、安ければ安いほどありがたいのです。そのため、今回の検討では明らかに支払いキャパシティを超えそうな「718 Cayman GT4」については考えないことにします。
上記の判断基準に基づき、「718 Cayman MTモデル」、「718 Cayman T MTモデル」、「718 Cayman GTS 4.0 MTモデル」の4モデルについて詳細を考察していきたいと思います。Cayman Sについては個人的には標準モデルと大差ないと考えているので除外、GT4についても価格があまりにも現実的で無いことから今回は除外としました。
グレード別考察:718 Cayman
ここから、各グレードごとにコンフィギュレーションを組み立てつつ確認していきましょう。そして、できるだけ同一の条件の装備を付けた場合にどれほどの価格差が生じるのかを考えていきます。
まずは、ベースグレードである「718 Cayman」です。
搭載される2リッター直列4気筒ターボエンジンのスペックは、最大出力300ps、最大トルク380Nmを発揮します。スポーツクロノパッケージ装着のAT車の0-100km加速は4.7秒です。
ベースグレードとはいえ、走行性能は申し分ないでしょう。
この718 Caymanを基に私が組み立てた仕様がこちらです。
詳細な仕様はこちらのURLからご確認いただけます。(コンフィギュレーションの仕様上、PDKが選択されているのでその分値段が上がっています)
車両本体価格¥7,250,000に加え選択したオプションは、
ポルシェ アクティブサスペンション マネージメントシステム(PASM)、ライドハイト10mm低く設定 238,000 円
ポルシェ トルク ベクタリング(PTV) 機械式リアデフロック 218,000 円
スポーツクロノ パッケージ、モードスイッチを含む 371,000 円
20インチCarerra Sホイール 408,000 円
ライトバイキセノン ヘッドライト、ポルシェ ダイナミック ライトシステム(PDLS)を含む 145,000 円
電動可倒式ドアミラー 50,000 円
車両盗難防止システム 82,000 円
スポーツシートプラス(2way電動調節)316,000円
シートヒーター 70,000 円
以上、オプションの合計価格は¥1,898,000です。
合計価格は¥9,148,000という結果になりました。
なかなかのオプション金額になってしまいました。走行性能を向上させるオプションはほとんど装着し、タイヤ&ホイールは標準では18インチなのですが今回は他のグレードと条件を合わせるため2インチアップの20インチを選択しています。
電動可倒式ドアミラーやバイキセノンヘッドライトがオプション扱いなのはさすがに閉口してしまいます。最近の軽自動車ですらこれくらい標準ですからね。
盗難防止システムはどれほど意味があるかはわかりませんが念のため、シートヒーターは個人的には必須アイテムです。
ベースグレードは標準装備も絞られているので、オプション費用がかさんでしまいますね。
リセールバリューを考えると、査定額にオプション価格は反映されにくい(盛った分のオプション価格がそのままプラス査定になるわけではない)のでここは考えどころです。
グレード別考察:718 Cayman T
お次は718 Cayman Tです。このグレードは先述の718 Caymanをベースに走行性能を高める装備を標準装備し、さらにインフォテイメントシステムを省き、インナードアハンドルをストラップ状のものに置き換えるなど軽量化(ベース比10kg)を行っており、よりピュアなスポーツカーと言えそうです。搭載されるエンジンや出力はCaymanと同一です。
このCayman Tには718の通常の2リッターモデルとしては唯一PASMスポーツシャシーという車高が20mm低いシャシーが採用され、さらにポルシェ トルク ベクタリング(PTV) 機械式リアデフロックとスポーツクロノパッケージが標準で装備されます。タイヤサイズも20インチが標準で、ホイールも軽合金のものになります。
さっそくCayman Tでシミュレーションしてみましょう。
仕様の詳細はこちらから。(やはり現時点ではPDKのみ選択できるのでそのぶん価格が上がっています)
先ほどの718 Caymanと条件を揃えるためにオプションは同じものを選択していますが、標準装備が多いので追加したのは
車両盗難防止システム 82,000 円
シートヒーター 70,000 円
たったこれだけです。
つまり、本体価格¥8,380,000 に、オプション価格¥82,000を組み合わせた¥8,532,000が合計金額となります。
そうなんです。718 Caymanより約60万円も安いのです!これは驚きです。もちろん、Cayman Tではベースモデルには装備されているナビゲーションを含むインフォテイメントシステムが装備されず、後付けもできないので直接比較はできないのですが、これに関してはスマホナビも充実し、また後付け社外ナビも豊富に選べる状況においてはそこまでのウイークポイントとも言えません。それ以上に、ベースモデルの場合高額オプションとなってしまう走行性能を向上させる諸々のアイテムが予め装備されていることの魅力は大きいのです。
リセールバリューも実例がないためなんとも言えませんが単純に本体価格から残存率を割り出したらオプション価格が少ない分こちらが有利になる可能性が大きいでしょう。
ここまでの時点で、ベースモデルよりCayman Tの方がお得であることがわかりました。
グレード別考察:718 Cayman GTS 4.0
最後に考察するのはCayman GTS 4.0です。その名の通り、4リッター水平対向6気筒の自然吸気エンジンを備えます。従前のGTSモデルはCayman Sと同様の2.5リッター水平対向4気筒ターボエンジンでしたが、世界中のフラット6愛好者の熱い要望に応えるがごとく最近登場したモデルです。
エンジンスペックは最大出力400ps、最大トルク430Nmを発揮し、0-100km加速はPDKで4.0秒、MTで4.5秒とかなりの俊足です。
911が異常なほど高価格となってしまった今、最も手軽にポルシェ伝統の水平対向6気筒エンジンを味わえるのがこのGTS 4.0です。
コンフィギュレーション結果を見てみましょう。
仕様の詳細はこちらから。
オプションはCayman T同様少なめで、
車両盗難防止システム34,000 円
シートヒーター70,000 円
の計¥104,000です。(盗難防止システムがなぜか他のグレードより安い…ポルシェの価格設定は本当に謎です)
本体価格の¥11,010,000にこれを組み合わせた¥11,114,000 が合計金額となりました。
…いかがでしょうか。決して絶対的に安くはありませんが、思ったよりも?という感じではないでしょうか。
先ほどの718 Caymanとは¥1,966,000の、Cayman Tとは¥2,582,000の価格差があります。
この価格差を大きいと取るか小さいと取るかは人それぞれですが、水平対向6気筒自然吸気エンジンを味わうための対価としてはまずまず、と言ったところでしょうか。
総括① 改めて価格差を確認
ここで改めて整理してみましょう。
まずは、紹介した3モデルのオプションを含まない価格を列挙してみます。
モデル | 車両価格 | Caymanとの価格差 | Cayman Tとの価格差 |
718 Cayman | \7,250,000 | ―― | -\1,130,000 |
718 Cayman T | \8,380,000 | +\1,130,000 | ―― |
718 Cayman GTS 4.0 | \11,010,000 | +\3,760,000 | +\2,630,000 |
つづいて、この記事で紹介したオプションを搭載する価格を基に比較します。
モデル | オプション込み価格 | Caymanとの価格差 | Cayman Tとの価格差 |
718 Cayman | ¥9,148,000 | ―― | +\616,00 |
718 Cayman T | ¥8,532,000 | -\616,000 | ―― |
718 Cayman GTS 4.0 | ¥11,114,000 | +\1,966,000 | +\2,582,000 |
改めて、オプションを含んだ場合のプライスがCaymanとCayman Tで逆転していることがわかります。また、Cayman GTS 4.0と他モデルとの価格差については、オプションを装着した場合において、本体価格での価格差より小さくなっていることがわかります。言い換えれば、実はCayman GTS 4.0はお買い得感が強いグレードであることが判明したわけです。
総括② 結局買うならどのグレード?
ここまで、各グレードの詳細と価格を検討してきました。
で、結局のところどのグレードがいいのでしょうか。各グレードごとに改めて良い点と悪い点を列挙していきます。
<718 Cayman>
良い点:ベースモデルといえどパワーは十分。ポルシェとしての魅力に遜色はありません。
悪い点:標準装備が少ない。オプションを追加していくと上級グレードが見えてきてしまいます。購入するならオプション選びは吟味したいところです。また搭載されるエンジンの特性として低速トルクが細いとの評価が多いのは気になるところ。4気筒のフィーリングも好みが分かれるポイントです。
<718 Cayman T>
良い点:走行性能を向上させる装備があらかじめ装着されている「お買い得」グレード。徹底的に走る楽しさを追求するならこのグレード一択です。
悪い点:快適装備が最小限。ナビを含むインフォテイメントシステムが装着できません。また生産台数がかなり少ないようです。中古車市場にも現時点(2020/1/11)で一台も登録されていません。入手の難しさは最大のデメリットです。
<Cayman GTS 4.0>
良い点:何といっても水平対向6気筒自然吸気エンジンを搭載しているところ。ポルシェの王道です。標準装備が多いのも魅力です。
悪い点:4気筒モデルとの価格差はオプション価格で相殺されても小さくないです。2気筒増やすのに最低200万円は必要です。これを多いとみるか少ないとみるかはあなた次第。
うーん、実に悩ましいですよね。
無責任な言い方になってしまいますが、どのグレードを選んでも楽しいことには変わりないと思います。その前提の上で、皆さんそれぞれの趣向や予算から最適な一台を見つけてもらえればと思います。
おわりに 結局私が買うのはどのグレード?
結局のところどのグレードを選ぶかといいますと、今の私なら
オプション少な目の718 Cayman
にすると思います。今回は比較のためにベースモデルに多数のオプションを付けましたが、実際に購入を検討するときはより現実的に、装備を厳選することになりそうです。
コストパフォーマンスの面でも、フラット6を味わえるという点でも718 Cayman GTS 4.0は非常に魅力的ですが絶対的に高額なので今の私には負担が大きく、より現実的な4気筒モデルを選択することがベターでしょう。
今回の記事執筆にあたり、かなり本気でオプションの選定を行いましたがやはりポルシェのグレード設定は絶妙ですよね。買い手の心情を揺さぶりまくりです。
そう遠くないうちに納車報告の記事を公開できるようこれからも精進していくので是非皆さん応援をお願いします(笑)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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